2014/11/30

奥多摩・水根貨物線の秋

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

都心からも手軽に自然を満喫できる場所として人気の奥多摩。
秋になると、紅葉を求める多くのハイカーでより一層賑わう。
そんな奥多摩の山深くに今も残る、鉄道遺構水根貨物線を歩いてみた。



奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

散策開始は、JR青梅線の終点 奥多摩駅から。
この日は紅葉狩り日和の快晴。
青梅駅からの4両編成の列車には多くのハイカーが乗車しており、「さすが奥多摩だなぁ」と感心していたら、殆どの人は途中駅で降りて行ってしまった。
少し心細さを感じながら、奥多摩湖方面へと歩き出す。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

駅前の古びた食堂の屋根には、可愛いお迎えが。
どうやらお昼寝中だったらしい。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

奥多摩湖まで続く遊歩道「むかし道」を途中から外れて、水根貨物線の線路を行く。
この辺りは落ち葉の量が多く、レールがすっかり埋もれてしまっている。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

何十年も列車が走っていないレールは、すっかり自然に溶け込んでいる。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

見上げると楓の葉が、朝日に照らされていた。
葉色を見るに、まだ見頃は先らしい。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

暗いトンネルを慎重に歩いて、レールとともに森の奥へ。
この辺りは路盤の保存具合がとても良く、いい雰囲気だ。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

しかし、何本か先のトンネルでは、壁から天井に大きなヒビが入っている物もあった。
コンクリート製とは言え、維持管理がされていないと、近い将来崩れてしまうのかもしれない。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

ふと視線を感じで辺りを見渡すと、崖の上からカモシカに見つめられていた。
しばらくお互いにらめっこ。
相手は特に警戒している様子はなく、まるで森の番人のようにただこちらを見ていた。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

カモシカに別れを告げしばらくすると、鉄橋が出現。
ここだけなぜかレールが撤去されている。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

その先は路盤にも陽があたり、広葉樹の林を抜けるいい感じのポイント。
大きなカーブを描いてゆっくり高度を稼いでいるのがわかる。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

2つ目の鉄橋
レールは健在だが、枕木はすっかり腐ってしまっている。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

鉄橋の先のトンネルは、今までのトンネルとは空気が違い、アヤシイ雰囲気が漂う。
レールは真っ直ぐトンネルの闇の中へ。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

この怪しいトンネルは水根貨物線でおそらく最長のものだ。
やっと辿り着いた出口の先には、またもや鉄橋が待っていた。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

ここは何度か訪れたことのある水根貨物線の撮影名所。
鉄橋脇のイチョウはまさに見頃。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

この先は、人の暮らしと混じりながら線路は続く。
標高が上がったからだろうか、もみじも色づき始めていた。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

秋の森へと続く線路。
レールがなければ、ここに鉄道があったとは想像しづらい。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

並走する国道からも見える、水根貨物線のハイライト、コンクリート橋まで来た。
高さが半端無いが、東尋坊で鍛えたかいあって怖くないのは気のせい!?

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

落ち葉の積もった掘割を行く。
木々の色づきはここもまだだが、そのお陰でフライングの赤い葉が映える。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

途中、線路脇に真新しい砂防ダムが作られていた。
重機が線路を渡っていたようで、路盤が一部分だけ新しい。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

よく見ると、継ぎ目板を止めているボルトが真新しいものになっていた。
おそらく、砂防ダム工事の際に一度レールを撤去し、工事終了後に復元したのだろう。
ボルトを新品にしてまでレールを復元してくれたことに感謝したい。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

この先のトンネルは何度か訪れた木々の美しいポイントだ。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

トンネル入口には銘板が健在。
昭和27年東鐵工業施工。
実に建設から60年あまりが経とうとしている。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

陽がだいぶ昇り、山肌によく陽が当たって来た。
長く伸びた木々の影が美しい。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

もう少しでゴールかな?といったところで、工事現場に遭遇
トンネル内も使っている様子。邪魔をしてはいけないので、やむなくここで撤退。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

国道に戻って「むかし道」で奥多摩湖へ向かう。
深い奥多摩の谷は紅葉が見頃。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

思いのほか山道のむかし道を駆け抜けて、奥多摩湖に到着。
湖畔のパノラマレストランで、地元食材を天ぷらにした定食をいただく。

奥多摩・水根貨物線(東京都専用線小河内線)の秋

途中、線路を引き返したりしたりで時間が押してしまい、奥多摩駅までの帰りはバスを利用。
最後は奥多摩温泉もえぎの湯で疲れを癒やした。


Nikon D3 + AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)
Nikon D800 +
Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)
AF-S Nikkor 14-24mm f/2.8G ED(IF)

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