2013/08/30

青稲穂の中をゆく-只見線-


磐梯山の麓に広がる、会津平野。
青々とした田園風景の中を、2両の列車が奥只見を目指して走る。
なんとも、日本らしい美しい風景だ。


田んぼの中にポツリと佇む根岸駅。
昔ながらの駅名板が、錆びつきながらも今なお現役である。


簡素な作りの駅舎に仲良く座る親子。
列車が来るのはまだまだ先。
いったい何を待っているだろう。


残照が空を彩る頃、坂下止まりの列車が静かにやってくる。
遠くからでもすぐわかるヘッドライトの輝きが、なんだかとても頼もしい。


ホームに列車の明かりがこぼれる。
開け放たれた窓から入る会津の風に、車内の会話も弾む。
次にやってくる列車は、2時間後の終電。
その頃には星空が拝めそうだ。


Nikon D800
+ AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)
+ Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)

2013/08/29

湖に沈みゆく駅 -川原湯温泉駅-


JR吾妻線の駅のうち、唯一木造駅舎が残る川原湯温泉駅。
しかし、駅の上空を横切る巨大な工事中の橋梁を見れば、この駅の行く末が心配になる。
物議をかもしている八ッ場ダムが完成すると、ダム湖に沈んでしまう運命なのだ。


有人改札が現役の駅舎内は、昔ながらの雰囲気を残している。
温泉のポスターが多く貼られているのも、名湯川原湯温泉の玄関口らしい。
この日も、旅館からの送迎車が駅前に来ていた。


上り列車が到着。
このホーム上の待合室も、これまた素晴らしい。
湘南色の列車との組み合わせは、まるでジオラマの世界だ。
この風景がいつまでも残ることを切に願う。

Nikon D800 + Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)

磐越の夏をゆく


雲ひとつない青空の下。
赤色が映えるトラス橋を、会津若松行きが駆けてゆく。
SLばんえつ物語号を狙うには、結構良いポイントかもしれない。
先日の大雨で、湖面が茶色く濁ってしまっているのが残念。


この路線では、今だに国鉄型気動車が現役。
朝の時間帯は増結され、力強いエンジン音を聞かせてくれる。


Nikon D800
+ AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)
+ Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)

2013/08/21

旧長野原線


夏草に覆われた、古いホッパー。
旧長野原線を代表する巨大な遺構である。


廃止から四半世紀以上の時が経つというのに、沿線には多くの遺構が残っている。
長野原草津口駅を出て直ぐのガーター橋も、全く色あせていない。
C11に引かれた客車列車がゆっくりやってきそうだ。


トンネルも生活道路の一部として健在。
照明のない素掘りトンネルは、ライトがないとなかなか不気味なものだ。


終点の太子駅跡は綺麗に整備されている。
真新しい駅名板が、夏空の下に輝いていた。



Nikon D800 + Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)

2013/08/15

土合駅


涼を求めて北国の駅へ…


下り線のホームが、駅から離れたトンネルの中にあることで有名な土合駅。
雪国の駅舎らしいとんがり屋根の駅舎が迎えてくれた。


無人の改札を抜け、専用通路を通って下り線ホームに向かう。
地上部分も雪対策でブロック塀を組み上げた通路になっている。
その寂れ具合は、さながら廃校舎の渡り廊下といったところ。


ちなみに外からの風景はこんな感じ。
国道を超える部分は、外から見ても只者ではない怪しさ満天。


山に入ると立派なコンクリート巻のトンネルがお出迎え。
ホームまで462段の階段が整然と並ぶ。
となりはエスカレーターを設置する予定だったスペースらしい。


ホームに到着。何もない味気ないところ。



特に何もせず、もと来た道を戻る。
上り階段は若気の至りの競争。
運動不足が身にしみる。

Nikon D800 + Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)
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